記事3

<質 問>

「英語が早くて聞き取れないのですが、どうすれば良いのでしょうか?」


<回 答>

リスニングを始めたばかりの時は、何を話しているかわからないうえに、

会話がものすごく早く感じると思います。

しかし、これは英語を母国語とするネイティブスピーカーにとっては

ものすごく早口で話しているというわけではなく、ナチュラルスピードなのです。

でも、私たち日本人には早く感じてしまいます。

しかし、ある法則をふまえて、意識して聞けばかなりナチュラルに

聞き取れるようになります。

それは、「拍」意識というものです。

手拍子で例えると、「パン」で1拍という感じです。

これを、会話や音楽にあてはめて理解し、リスニングをすると、

だいぶ様子が変わってくる事がわかると思います。

「拍」は基本的に子音には乗らず、母音に乗ると考えてください。

「あいうえお」(A・I・U・E・O)で5拍です。

「ん」(N)や、小さい「ッ」(tu)などは0拍です。

これで、日本語と英語のスピード感の差を表現すると、次のようになります。

例えば、映画俳優・監督で「クリント・イーストウッド」という人がいますが、

彼の名前を「拍」で表現すると、

日本語では、

クリント・イーストウッド(KU・RIN・TO・I・I・SU・TO・Utu・DO)と9拍です。

手をたたくと、「パン・パン・パン・パン・パン・パン・パン・パン・パン」と

なります。

一方、英語では、

Clint Eastwood(Clint・East・wood)とたったの3拍です。

手をたたくと、「パン・パン・パン」だけです。日本語の3分の1拍です。

名前だけでこれだけの差があるので、文になると数十倍、数百倍の差になるのは

容易に想像できると思います。

これが、英語のネイティブスピーカーがナチュラルスピードで話している英会話が、

日本人にとってはものすごく早く感じる一つの大きな要因です。

しかし、この「拍」を意識して、

母音に注意を置き、その前後にある子音(ない場合もありますが)を

あわせて聞き取れば、最初ものすごく早く感じて圧倒された英会話が

次第にナチュラルに感じられるようになります。

そして、記事1でお伝えしたように、隙間時間を利用してリスニングを

可能な限り多く行なってください。